経費精算のストレスからの解放!デンマーク発のフィンテック企業Pleoとは?

企業情報

企業名:Pleo

起業年:2015年

創業者:Jeppe Rindom, Niccolo Perra

従業員数:226人

創業国:デンマーク

企業URL:https://www.pleo.io/en

Pleoとは

Pleoはデンマーク発のフィンテック企業で、企業の経費精算を効率化するサービスを提供する会社だ。

デンマークは政府の後押しもあり、あらゆる分野でデジタル化が進んでおり、エストニア等と並んで世界的にも注目の的となっている。

中でもPleoは、顧客企業に対し専用のカードを提供し、従業員らはそのカードを使って経費精算を行う、といったサービスを提供している。従業員が経費を建て替える必要もなければ、申請から承認までのあの長い手続きを経る必要もない、スムーズな経費精算を実現しているのが特徴だ。2020年12月時点で13,000社以上との取引実績があり、サービスを提供している国は、デンマーク、アイルランド、イギリス、スペイン、スウェーデン、ドイツの6か国となっている。

その注目度は高く、Stripes、Kinnevik、Creandum、Foundersといったファンドからの資金調達をこれまでに達成しており、調達総額は7,900万ドル、同社の価値は5億ドルに達した。

サービスの特徴

  1. 専用のPleoカードを使える

マスターカードと提携し、専用のPleoカードを従業員向けに提供している。従業員はPleoカードで必要なあらゆる支払いを済ませ、その全ての支払いに関する通知をすぐに受け取ることができる。従来のように、自分で立て替えて領収証を貰って申請するといった必要は無くなった。

2.レシートを撮影するだけ

レシートを撮影し、Pleoアプリに登録。明細がアプリ上に反映される仕組みとなっている。これまで多くのサラリーマンを悩ませていた、レシートの内容を確認し数字と品目を打ち込む手間が省かれた。

3.使いすぎの心配なし

顧客企業側は、会社の経費総額を設定できるだけでなく、各カードに対しても上限金額を設定できるため、使いすぎる心配がない。

Pleoのビジネスモデル

収益源

顧客企業から利用料を徴収し収益を得ている。料金プランは以下の3つが用意されている。

1.Essentialプラン

  小規模事業者向け。一人当たり毎月6ポンド、最大5人まで。個人の限度額設定なし。

2.Proプラン

  一人当たり毎月10ポンド。本プランが最も人気のプランとされている。

3.Premiumプラン

  大規模なチーム・大企業向けのプラン。料金は掲載されておらず、Pleo側との交渉の中で決定。他の料金プランとは異なり、専属のアカウントマネージャが配置されたり、海外拠点との間の経費精算を想定したメニューも用意されている。

まとめ

Pleoは経費精算に関係する3つの問題を解決しているといえる。

1.従業員の経費立替による負担の解消

2.領収書やレシート等の詳細情報入力の手間の解消

3.経費が会計に反映されるまでのタイムラグの解消

これにより、高い顧客満足度(NPS=80)を実現している。それに伴うように、会社の規模も2018年時点では従業員数が50人前後であったが、2019年には200人以上にまで拡大。急速に成長している。現時点(2020年12月時点)ではヨーロッパの6か国のみでサービスを提供しているが、今後は順次拡大していく予定。

筆者
財前 ワタル。Business Earthライター。経営コンサルティング会社でコンサルタント、リサーチャーを担当した後、拠点を北米に移し、広告代理店に勤務。現在は再度日本に拠点を移し、フリーランスとして広告運用、市場調査(主に北米)、記事執筆を生業とする。