Kitopi、ゴーストキッチン事業の新ビジネスモデルを世界へ

企業情報

企業名:Kitopi
起業年:2018年
創業者:  Andres Arenas, Bader Ataya, Mohamad Ballout, Saman Darken 
従業員数:1000- 
企業URL:http://www.kitopi.com/

Kitopiとは

コロナ禍において、軒並み飲食店が廃業になった。

世界各国でロックダウンの実施や外出自粛の要請があり、飲食店では客足が伸びず、売上が減少。

大好きだったレストランが、ガレージを閉めているのを見ると、本当に虚しくなる。

多くの飲食店経営者が、事業を存続させるためにも、対応策としてデリバリービジネスを始めるが、これも簡単にはうまくいかない。

デリバリービジネスはすでにレッドオーシャン。

また、デリバリー事業に資源を集中しすぎると、店舗運営がおろそかになり、「二兎を追う者は一兎をも得ず」という悲惨な状態になりかねない。

そんな中、2018年に設立されたドバイに本社を構えるクラウド型キッチンプロバイダーの「Kitopi」がユニークなビジネスを展開している。

従来のキッチンのみ提供するゴーストキッチン業者とは異なり、Kitopiはレストランとフランチャイズ式のパートナーシップを組むという。Kitopiが食材の仕入れ、注文の受け取り、調理、配達まで全てを請け負う。

つまり、提携先の企業はブランドを貸し出し、調理方法さえ共有すれば、あとはKitopiが全て運営してくれるのだ。

2020年11月時点では、1000人以上の従業員を雇用し、120以上の飲食事業者と提携して、アラブ首長国連邦、サウジアラビア、クウェート、アメリカなどで約30部屋のキッチンを運営し、1週間に約200,000以上のフードを配達している。

サービスの特徴

Kitopの強みは自社で開発したシステムSKOS(Smart Kitchen Operating System)だ。
SKOSがあれば、デリバリー事業のサプライチェーンを効率的に運営することができ、提携先の事業者は、わずか14日間でデリバリー事業を開始できるという。

また、Kitopiはハブキッチンとサテライトキッチンを所有している。ほとんどの調理がハブキッチンで行われ、最後の仕上げを各サテライトキッチンで行い、商品を完成させて消費者に配達する。

契約料金は公表されていないが、提携先の事業者は、契約初期のオンボーディング費用と稼働後のロイヤリティ費用をKitopiに支払う仕組み。

すでに、Operation Falafel、Pizza Express、Right Bite やUNDER500などの大手飲食企業と提携をしており、2021年は世界各国の100か所にゴーストキッチンを拡大させる計画だ。

最後に

先の読めない世の中。

飲食店経営者にとっては、緊急事態宣言やロックダウンの言葉を聞くたびに、頭を抱えるのではないでしょうか。

昨今、Uber Eats、Wolt や出前館といったデリバリー事業者が増えてきた為、「フードデリバリー」を始めようと思った人も多いでしょう。 

これらのサービスを使用しても、配達できる範囲は、近隣の地域だけです。つまり、市場を拡大させることは難しいです。

一方で、「Kitopia」のようなクラウド型キッチンプロバイダーと提携すると、自社で店舗運営をしなくても、地域や国境を越えてデリバリーすることができ、工数をかけずに、市場を拡大させることができます。 

例えば、最近流行しているから揚げや和牛を使った料理も、海外の消費者に届けることが可能になります。

こんな時代だからこそ、新しいサービスを活用して、挑戦してみてはいかがでしょうか。